第101回全国高校野球選手権岩手大会の決勝戦で、最速163キロ右腕の大船渡・佐々木朗希投手 が出場しなかったことが、論議を巻き起こしました。
佐々木投手レベルになると、甲子園はひとつの目標に過ぎないですし、将来を考えると無理はさせたくありません。しかし、ほとんどの野球人の目標が甲子園出場であり、すべてをかけて戦っていきます。
中学卒業時の選手のレベルと将来への考え方によって、よりベターな選択ができるよう私共の知見を紹介させていただき、参考にしていただきたいと思います。
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大阪や神奈川などレベルの高いところで切磋琢磨する
大阪桐蔭や東海大相模の野球部はいくら行きたくても、野球部の枠に入れなければ行けません。智辯和歌山は各学年10人しか入れません。
大阪桐蔭の西谷監督が全国のチームを渡り歩き、有望な選手をスカウトするのは有名です。このレベルは選ぶというより、選ばれるというのが正解でしょう。
選ばれるには中学時代に全国大会に出場し、U15など選抜チームで活躍し、スカウトの目に留まる必要があります。または、凄い選手がいると噂になれば、西谷監督は足を運んできます。
選ばれた場合、初めて選択肢に入ります。
上記のような学校であれば、選ばれた時点で勝負する価値は十分あります。プロ野球選手となるチャンスです。是非ともチャレンジしてみてください。
ただし、選ばれてもいないのに、パイプなどを使って無理をしていっても大変なだけです。実力のある人のみお勧めしたいです。筒香選手は和歌山県出身ですが、横浜高校へ自ら連絡してセレクションをうけて入学されています。
地元の強豪私立で甲子園を目指す
地元の強豪私立といっても、事実上の野球の実力は強豪公立高校とあまり変わらない学校もたくさんあります。
兵庫県の場合、公立の明石商業が3期連続甲子園出場を果たしております。これは、野球部の強化により学校の知名度を上げるという明石市の方針をもとに、監督の招集、県内より選手を集めていることによります。
特待生であれば私立もお勧めしますが、推薦枠の場合、お金がかかります。しかし、私立高校の場合大学への推薦枠が公立よりも多いなどのメリットもあります。
地元の公立高校で野球の能力を高めていく
投手の場合で自信があれば、地元の公立高校で仲間と共に甲子園を目指す方法もあります。
昨年の金足農業などは吉田投手を中心に、地元の選手で固められており、最も理想的な高校野球と言えるでしょう。
ただし、公立高校の場合、どこでも良いという訳ではなく、よい監督に巡り合う必要があります。もしくは、いい監督がいるからそこに集まるというパターンもあります。
一時的にその先生がいる間だけ強くなることが多々あります。そこにみんなで行って「甲子園を目指そう」となれば、甲子園出場確率も高くなります。
巨人の桜井投手など地元の公立高校で実力を伸ばし、大学野球で活躍、プロ野球選手になった例などもあります。
鳥取、高知など甲子園出場確率の高いところで、とにかく甲子園を目指す
甲子園に出ていない子でも凄い選手はいくらでもいますが、大学野球を見ていると「あの子もあの子も甲子園出場してる」というのを目の当たりにします。
高校野球は大変人気があり、実力以上に注目されます。野球人生で最も夢見ることのできる瞬間でしょう。これが甲子園出場すれば、新聞、テレビ、雑誌、インターネットと一躍有名人です。
大阪桐蔭などの全国トップレベルの強豪校から声のかからない場合、チームのパイプを利用して甲子園出場の可能性のある高校へ進学するのもいいでしょう。
何がなんでも甲子園出場です。5回チャンスの内とにかく一度でもいい。この考えも正しいと思います。
但し、甲子園に出場できなかった子でも、いくらでも凄い選手がいることを頭において、自分の能力を伸ばしてください。
東大、京大の野球部で大学野球を頑張る
成績がオール5で野球も上手い場合も悩みどころです。
野球強豪校から早稲田、慶応を目指すより、地元の進学校から東大、京大を目指す方が簡単な方もいるのかもしれません。
東大は東京六大学リーグ、京大は関西学生リーグと共にメジャーな場所でレベルの高い文武両道を実現できます。
甲子園の選択肢を超えた能力のある方、出来ることならこちらかもしれません。
最後に
高校入学時点で、既にプロ野球選手を目指している子はかなり減っていると思いますが、甲子園出場は多くの子が現実可能な夢であります。
夢に満ちた高校野球生活を送ってもらえるよう祈っております。